03-5288-592603-5288-5926すい臓は、胃の裏側にある臓器で、食べ物の消化に大きな関係があります。大きさは約20㎝で、細長い形をしているのですが、非常に我慢強い臓器で、少々のダメージでは自覚症状が出にくい臓器です。つまり、すい臓に異常が認められた時点で、体は大きなダメージを受けているということになるのです。
そこで、すい臓の健康を保つためには、食べ物に気を使うことが大切、今回はすい臓に良い食べ物や注意点などをお話ししていきましょう。
すい臓には2つの役割があります。一つは、食べたものを消化する「すい液」を分泌し、十二指腸に送り出します。食べ物の消化というと、胃の働きをイメージしますが、胃で消化された食べ物はかゆ状になって十二指腸に入ります。その際、十二指腸から分泌されたホルモンによってすい臓が刺激されてすい液を分泌するのです。すい液には、さまざまな栄養素を分解する・胃で賛成になった食べ物を中和する働きがあるのです。2つ目は血液中の糖、すなわち血糖値のコントロールに必要なホルモンの分泌です。
すい臓にはランゲルハンス島という、小さな細胞の集まりがあり、血液中の糖分を増やしたり減らしたりする働きがあります。すい臓に異常があると、糖尿病になってしまう可能性がありますし、すい炎を起こしてしまうこともあります。胃の後ろに位置しているすい臓は、ダメージに強いため、初期症状が非常に分かりにくいといわれ、「暗黒の臓器」とも呼ばれています。つまり、何らかの自覚症状が出てからでは、状態がかなり悪くなっているかもしれません。消化に関係する臓器ですので、普段の食事がとても大切になるといえるでしょう。
すい臓に良い食べ物を摂ることは、すい臓の働きを楽にしてくれるので大切です。すい炎などにかかった場合には、まず食事療法が重要になることからも、いかにすい臓に良い食べ物、優しい食べ物を選ぶことが必要なのかが分かるでしょう。具体的な食材としては、主食であればおかゆやうどん、魚は白身魚や鮭、はんぺんなどです。肉類は鶏肉やひれ肉、豆類は豆腐が理想です。
野菜はニンジンやホウレン草、大根などが挙げられます。卵はすい臓に良い食べ物ですし、積極的に摂取するのが理想です。乳製品に関しては、牛乳よりは豆乳がおすすめです。こういった食べ物というのは、簡単にいえば「消化の良い食べ物」ということで、いかにすい臓にかかる負担を少なくするかということがポイントになるでしょう。
すい臓に良い食べ物を意識的に摂ることは、すい臓に優しい配慮ともいえます。ただし、すい臓に優しい食べ物だからといって、食事の時間が不規則になるのは、すい液の分泌タイミングもバラバラになってしまうので、避けたいところです。さらに、消化が良くないからといって、食物繊維の多い野菜を控えてしまうのはおすすめできません。
この場合には、細かく切る・柔らかく煮込むといった調理法の工夫をして、消化しやすい状態で摂取すると良いでしょう。また、脂質の多い食べ物は、すい液の分泌量が多くなり、すい臓にかかる負担も大きくなりやすいので控えたいのですが、脂溶性ビタミンの不足も考えられます。この場合には緑黄色野菜を多く摂取すると、ビタミン不足の解消に役立ちます。すい臓の負担軽減というだけでなく、塩分やカフェイン、香辛料の摂りすぎは、普段から控えておきましょう。
すい臓に良い食べ物を積極的に摂ることは、良い状態を保つうえで欠かせませんが、他にも注意したいことがあります。まず、規則正しい生活を送るということ。これには食生活も含まれますが、暴飲暴食や睡眠不足、飲酒や喫煙といった、生活習慣を見直す必要があります。特に、高血圧など生活習慣病のチェック項目に上がっている事項については、すい臓の状態にかかわらず配慮したいものですよね。さらに、ストレス解消もすい臓の健康には欠かせません。
すい臓の病気の一つであるすい炎や糖尿病は、ストレスが原因になっていることもあるので、適度なストレス解消は大切です。そして、万が一、すい臓の疾患にかかってしまった場合や異常を感じた場合には、速やかに医療機関を受診しましょう。定期的な検診を受けることで、すい臓の健康状態が分かりますし、状態の悪化を防ぐこともできるでしょう。高齢になると、体の衰えと同時に内蔵も衰えてきます。毎日の食事で、すい臓の健康を保つことが重要といえるでしょう。
すい臓は自覚症状が現れにくいため、普段からの食事に配慮することがとても重要です。ですが、食事は毎日のことであり、バランスはもとより消化の良いものや調理法を考えることは、作る側にもかなりの負担がかかってしまうのではないでしょうか。
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