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お役立ちコラム

流動食とは?種類やレシピを紹介

高齢になって普通の食事がとれなくなった時、食事の方法として考えるのが流動食ということになります。
流動食は流し込む食事というイメージを持っている人もいるかもしれませんが、最近では種類や専用のレシピも増えてきていまです。
「できるだけ食事をおいしく食べてほしい」そういう気持ちを大切にした流動食の種類やレシピを紹介しましょう。

流動食ってそもそもどんなもの?

流動食と聞くと、食べられない人が口以外から体に取り込む食事と思い浮かべる人は意外と多いものです。
私たちが何かを食べるという動作は、簡単に説明すると、目で食べるものの大きさや硬さなどを認識し、口に取り込んでかみ砕き(咀嚼といいます)、飲み込むという一連の流れです。これが何らかの原因で動作が弱くなり、食べられなくなった時に使われるのが流動食ということになるのです。
病気や怪我などで一時的に食事がとりにくい状態になり、それを回復させるまでの栄養補給としての役割が流動食にはあるのですが、高齢になって食事がとりにくくなった・とれなくなったという場合でも活躍してくれているのです。
ただし、イメージとしてはあまり良いものとは言えません。
食べられない時の単なる栄養補給と思っていると、味はどうでもいうことになりますし、硬さや食べ方も考えなくてよいと思ってしまいます。
ですが、流動食もれっきとした食事です。
やはりできるだけおいしく食べてほしいですよね。
実は流動食にはいくつか種類があって、おいしく食べられる工夫ができるものもあります。
種類やその作り方、レシピなどを知っておきましょう。

流動食の種類は?

流動食には「濃厚流動食」「普通流動食」「特殊流動食」などの種類があります。
濃厚流動食とは、1mlあたり1Kcal以上のエネルギー摂取ができ、ビタミンやたんぱく質・ミネラルなどの栄養素が入ったバランスの取れた作りになっています。
最近ではドラッグストアなどでも販売されているので、目にしたことがあるかもしれません。
体調が悪くて食欲がなく、使ったことがある人もいるかもしれませんね。
濃厚流動食は口から取り入れることが難しいと、胃ろうなどのチューブを使って体の中に取り入れる方法もあります。

普通流動食は、病院で手術などを受け、絶食後通常の食事に戻すまでの間に使われるものです。
また、高齢になって通常の食事では飲みこみがうまくできず、形態を変える時にも使われます。
もちろん、うまく飲みこめなくなったからといってすぐに流動食に切り替えることは少ないです。
しかし高齢の場合には、食事形態を上げることがなかなか難しいので、いずれは用いるかもしれない可能性があることは覚えておきましょう。

特殊流動食は、摂取できる栄養素を制限したり特定したりする時にも使われます。
病院などで使われるケースが多いですね。

流動食の作り方

流動食の作り方とポイントについて紹介していきます。

主食

流動食の作り方ですが、主食(ご飯)は、おかゆの上澄み液を使うことが基本です。
炭水化物を摂るには、やはりお米からが一番活用しやすいですし、体への吸収を考えても、おかゆの上澄み液(重湯)は使いやすく便利でしょう。
「もう少し硬さがあっても大丈夫」という時には、おかゆをペースト状にして、お湯で滑らかにするというものでもいいでしょう。
また、パンを好まれる場合には、パンがゆを作り、ミキサーで滑らかにするのもおすすめです。

おかず

おかずですが、肉や魚、煮物など、専用に作るのではなく、出来上がったものをミキサーにかけて柔らかくしましょう。
最初から特別に作ろうとすると、かなり時間がかかってしまいます。
ミキサーにかけるとかなり滑らかになりますが、水分が多く出てしまうとむせてしまう原因になるので、とろみ剤を併用すると食べやすくなります。
また、おかずをミキサーにかける場合には、全部一緒に滑らかにしてしまうと、何を食べているのかわからなくなりますよね。
そうなると食欲がさらに落ちてしまうかもしれませんので、バランスを見ながらミキサーにかけましょう。

流動食を作る際の注意点

ミキサーはとても便利ですが、味付けでも気を付けたい点があります。
それは出来上がったものをミキサーにかけると、やや味が薄くなってしまうこと。
出来上がった時に自分で味見をすると、味の調節ができますよ。
流動食には向かないものもあります。
それが繊維質の多い葉物野菜です。
ミキサーにかければ繊維は細かくなりますが、味にえぐみが出やすくなっておいしくありません。
食事はできるだけおいしく食べてもらいたいですし、食べてくれると作った側もうれしくなりますよね。

流動食のレシピ

流動食のレシピとしておすすめなのが、野菜スープです。
食べる人のレベルに合わせて野菜を小さく切り、コンソメなどで味を付けます。
ミキサーにかけるとかなり滑らかになりますし、多少の食べ応えがあったほうがよければ、ミキサーではなくフォークなどでつぶすといいでしょう。
野菜はあるものを使えばいいですし、卵や豆腐などを入れると栄養のバランスがよくなります。
食べる人が好きな具を使ってあげると、食事も進みますね。
また「流動食作りが大変」「レシピに迷う」といった時には、市販品や調理済み食材サービスを利用するのも一つの方法です。
最近はスーパーなどでも流動食や柔らかめのレトルト品が数多く販売されているので、味見を兼ねて購入するのもおすすめです。
レトルトなら保存しておくことができるので、いざという時のために準備しておくと安心です。
ネットでも様々な流動食レシピを紹介しているので、参考にするといいでしょう。

まとめ

流動食は大変!というイメージを持ってしまうと、作ること自体がおっくうになってしまいます。
自分が食べるものをミキサーにかけるそのひと手間だけで作ることができますし、あとで味を調えれば十分おいしいものが出来上がります。
食事は毎日のことですから、作る側・食べる側どちらもおいしく楽しくできるのがポイントといえるでしょう。

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