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介護食の作り方とレシピを紹介!食べる能力に合わせることが大切

高齢になると噛む力や飲みこむ力が弱くなるため、通常の食事を安全に美味しく食べることができなくなります。
高齢者施設で提供する食事は、一人ひとりのからだの健康や心の健康に大きな影響を与えるため、食べやすくかつ美味しいと感じてもらえることが大切です。
そのために重要なのが、食べる能力に合わせた食事を用意することです。
この記事では、高齢者の食べる能力に合わせた介護食の作り方とレシピを紹介します。

介護食で大切なのは食べる能力に合わせることです!

要介護者が食事中にむせることが多い、飲み込みづらそう、ご飯を残してしまう…などの状況がみられる場合、介護食の作り方が適切ではない可能性があります。
食べやすい食事を提供するために、まずはその人の食べる力がどれくらいなのか、理解する必要があるでしょう。

食べる力には「噛む(咀嚼)」「飲み込む(嚥下)」の2つがあります。
私たちは噛むときに顎を動かすだけでなく、舌や歯を使って食材をかみ砕き、飲み込みやすい状態にしているのです。
そして、かみ砕かれた食べ物がまとまり、飲み込むことで喉の奥から胃に送られます。
このとき、噛む力や飲みこむ力が弱いと、誤って気管に入ってしまうことがあるのです。
これを誤嚥(ごえん)と呼び、誤嚥性肺炎と呼ばれる重篤な症状に繋がる恐れがあります。

高齢者の食べる力が低下する主な原因は、歯の欠損や病気の後遺症、口まわりの筋肉の衰えなどです。
その人の食べる能力は、日常や食事中の症状で判断することができます。
呂律が回りにくい、歯のかみ合わせが悪い、口を閉じられない、食べ物を飲み込むまでの時間が長い、涎を垂らすなどの症状がみられる場合、食べる力が弱くなっていると考えられます。

介護食のきざみ食やソフト食とは?作り方とレシピを紹介

介護食と一言でいっても、高齢者の食べる能力に適した区分で4タイプに分けることができます。
ここでは、介護食のうち、比較的通常食に近いきざみ食やソフト食の作り方とレシピをご紹介します。

きざみ食の作り方

かたいものや大きいものがやや食べづらいものの、噛んだり飲み込んだりする力に不自由がない人であれば、通常食を2~3㎜に刻んだ「きざみ食」が適しています。
通常食よりも柔らかめの食事を意識すれば問題ありません。

じゃがいもやニンジン、玉ねぎなどの野菜を細かく切ってカレーやサラダ、肉じゃがなどのメニューに使用しましょう。
柔らかくなるまで煮込むことで、噛む力や飲みこむ力が弱くなってきた方でも容易に食べられます。

≪柔らかいご飯の作り方≫
1.一度炊いたご飯を茶碗に移します。
2.鍋に少量の水を加えて沸騰させたものをご飯にかけて混ぜます。
3.軽くラップをかけて電子レンジで30秒間加熱します。

ソフト食の作り方

かたいものや大きいものが食べづらいものの、歯茎もしくは舌でつぶす力のある人に適しているのが「ソフト食」です。
具材を細かく刻み、とろみをつけて舌でつぶしやすいように調理するのがポイントです。

≪ほうれん草のおひたしの作り方≫
1.ほうれん草を洗い、多めの熱湯に少量の塩を加え、通常より1~2分長く茹でる
2.食材が柔らかくなったら水気をよく切り2㎝幅に切る
3.しょうゆ(小さじ1)、だし(1g)、とろみ剤(小さじ1弱)を合わせたタレをかける

ソフト食におけるご飯は、少し柔らかめか全粥が望ましいです。

介護食のミキサー食や流動食といえばおかゆ!作り方を工夫しましょう

介護食のうち、食べる能力が著しく低い人に適しているのがミキサー食や流動食です。

ミキサー食の作り方

水やお茶が飲み込みづらいことがありながらも、細かくて柔らかいものであれば食べられる人には、ミキサー食を提供しましょう。
卵焼きの代わりにスクランブルエッグにし、野菜はさらに小さく切るなど、なるべく噛まずにそのまま飲み込める食事を心がけます。
ミキサー食におけるご飯は、基本的に全粥が望ましいです。

≪おかゆの作り方≫
1.100gのご飯と水100mlを鍋に入れ、軽くほぐします。
2.鍋を中火にかけて沸騰するまで待ちます。
3.火を止めてかき混ぜます。
4.2~3の工程を繰り返します。
5.火を止め、鍋にフタをします。(アルミホイルでも可)
6.15分蒸らしたら茶碗に盛り付けます。

流動食の作り方

液体が飲み込みづらく、固形のものは小さくても食べづらいという人には、流動食を提供してください。
お粥はペースト状にし、卵焼きの代わりに茶わん蒸しを、煮物の代わりにスープを用意するなどの工夫が必要です。
ミキサー食同様、食材にとろみをつけるためにとろみ剤を使用して固め、誤嚥を防ぐことが大切になります。

≪ペースト粥の作り方≫
1.炊きたての全粥または10倍粥を茶碗1杯分用意します。
2.ゲル化剤を入れてミキサーにかける、もしくはすり鉢ですりつぶします。
3.すり鉢を使う場合は、滑らかになるまでお粥のうわずみや白湯を足しながら伸ばします。

まとめ

今回ご紹介したように、介護食は食べる力に合わせて作り方を変えていかなければなりません。
「いつも同じメニューになってしまう」「栄養面で不安がある」「調理する人手が少ない」という高齢者施設の担当者さまは、調理済み食材の提供を行う企業のサービスの利用を検討してみてください。

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