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お役立ちコラム

高齢者が食べやすい食事とは?注意点や調理のポイントをご紹介!

ご高齢になると噛む力や飲み込む力が弱まったりして、食事の面で困難が生じてきます。ご家族にご高齢の方がいて、食事に関する悩みや心配を抱えているという方も多いのではないでしょうか?みなさんの中にも「高齢者の食事で気を付けるポイントは?」「高齢者の食べやすい食事とはどんなもの?」「高齢者が食べやすくするための調理方法が知りたい」など、高齢者の食事に関して疑問をお持ちの方もいると思います。
そこで本記事では、高齢者の食べやすい食事とは何かについて分かりやすく解説していきます。ぜひ参考にしてくださいね!

高齢者の食欲減退の理由とは?

高齢者の食欲が減退してしまう理由には以下のようなものがあります。

  1. 噛む力の低下
    高齢になると虫歯や歯周病にかかりやすくなり、歯を失うことで咀嚼力が弱くなります。
    また、口腔内の筋力の衰えも噛む力(咬合力)の低下の一因になります。
  2. 味覚の低下
    加齢により味覚が低下します。
    味覚には、「甘味」「塩味」「酸味」「苦味」「うま味」という5種類の基本味がありますが、この中でも「塩味」「酸味」「苦味」を感じる能力がゆるやかに衰えていきます。
  3. 嗅覚の低下
    通常70歳代以降に嗅覚が低下していくとされます。
    相当な高齢でもない限り嗅覚自体が失われることはありませんが、嗅覚の低下で風味を感じる能力が落ちてしまうため食事への興味が失われる傾向があります。
  4. 飲み込む力の低下
    高齢になると飲み込む力も低下します。
    加齢によって唾液の分泌量が減少したり、口腔感覚が鈍くなったりすることで、食べ物をスムーズにのどの奥に送り込むことが難しくなるからです。

 

高齢者が食べやすい食事の特徴

高齢者が食べやすい食事の特徴をご紹介します。

 

おかゆ状

おかゆ・パン粥・煮込みうどんなどおかゆ状の食べ物は、そのまま飲み込めたり、歯がなくても歯ぐきや舌で簡単につぶせるため、噛む力が低下した高齢者にも食べやすいです。

 

プリン状

プリン状の食べ物はほとんど噛む必要がないので、高齢者が食べやすいです。

具体的には、プリン・ムース・卵豆腐・茶わん蒸しなどが挙げられます。
これらは病人食としても定番です。

 

ゼリー状

ゼリー状の食べ物も高齢者にとって食べやすい形態と言えるでしょう。
ゼリーや水ようかん・煮凝り(にこごり)などはゼラチン質でできているため、口内で溶けやすく安全です。

 

ミンチ状

貴重なタンパク源である肉を高齢者が食べるには、ミンチ状にするのが最適です。
肉を柔らかいミンチ状に調理すれば、噛む力が衰えた高齢者にも食べやすくなります。
ミンチ状の食べ物の具体例としては、ハンバーグ・ミートボール・つみれなどが挙げられます。

 

高齢者が食べにくい食事の特徴

高齢者が食べにくい食事の特徴は以下のようになります。

 

パサパサしている

パンやゆで卵の黄身のようにパサパサした食べ物は口内の水分を吸い取ってしまうため、高齢者にとって非常に食べにくいものとなっています。
高齢者は唾液の分泌力が衰えているので、余計に口内の水分が減少してしまいます。

 

口の中でまとまりにくい

焼き魚・チャーハン・そぼろなど口の中でボロボロとくずれてまとまりにくい食べ物も、高齢者が食べにくい食事です。
ボロボロとくずれてまとまりにくい食べ物は、口の中で固まらず飲み込みにくいのです。

 

 ペラペラして薄い

海苔・ワカメ・ウェハースなどペラペラして薄い食べ物は、上あごに貼りついたりするため非常に食べにくいものです。

 

食べやすくする調理の工夫

高齢者が食べやすくするための調理の工夫をご紹介します。

  • リンゴのような固い食べ物はすりおろす
  • 肉や魚介類のように繊維が多い食べ物は、すり身にしたりミンチ状にして調理する
  • 繊維が多めの野菜は柔らかくなるまでしっかりと火を通す
  • 食材に一度火を通した上で煮込む
  • 食材をゆでた上で炒める
  • 圧力なべを使う
  • パサパサしたものやポロポロとくずれやすい食べ物はゼラチンや片栗粉でとろみをつける
  • とろみのある食材(卵・ヨーグルト・マヨネーズなど)を活用する

 

高齢者の食事の注意点

高齢者はどうしても食欲が減退したり、栄養が偏ったりしがちです。
でも、ちょっとした工夫で食事が楽しくなったり、食欲を増すことができます。
そのために気を付けておくべき、高齢者の食事の注意点についてご紹介します。

 

食事が偏らないようにする

高齢者は噛む力の低下など加齢による衰えで食事が偏りがちになります。
食事が偏らず、必要な栄養素をバランスよく摂取できるようにすることが大切です。
そのためには高齢者が食べやすい食事形態(おかゆ状やミンチ状など)にするなどの工夫が必要になります。

 

お口の健康チェックが大切

口の中には雑菌がたくさんいるので、口内を清潔にしておくことが大切です。
口内の雑菌をそのままにした状態で食事をとると、雑菌が気管に入り誤嚥性肺炎を引き起こすおそれがあります。
そうならないためには、常にお口の健康をチェックし、食前のうがい・食後の歯磨きなど口内ケアを心掛けましょう。

 

正しい姿勢で

食べ物が誤って喉頭や気管に入ってしまうことを「誤嚥(ごえん)」と言います。
誤嚥を防ぐには正しい姿勢で食事をとることが大切です。
椅子に座れる方は極力椅子に座った状態で食事をとるようにし、リクライニング・ベッドを使用している方は無理のない範囲で上体を起こして食べるようにします。
寝たきりの方は30~45度ほどの角度までベッドを起こし、できる限り身体が起きた状態で食事をとるようにするとよいでしょう。

 

楽しく食べられる工夫

高齢者の方が楽しく食べられるようにする工夫も大切です。食事が楽しければ、食事への意欲も湧いてきます。
例えば、一人での食事は味気ないですが、家族や友人と一緒に食べると食事が楽しくなります。
できる限りでよいので、家族で一緒に食事をとるようにされるとよいでしょう。

 

まとめ

以上、高齢者の食欲が減退する理由や高齢者が食べやすい食事などについてご紹介しました。
高齢者の方は加齢により噛む力などが低下しているので、健康な食生活を送るにはしっかりとしたケアや工夫をすることが大切です。

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